効かす、よりも『伝える』フォームづくり
地球には重力が働いています。関節の屈曲や伸展を行うレジスタンストレーニングにおいて、間違ったやり方で取り組み続けると、必ずケガにつながります。
ここではバックスクワットについて正しいフォームをちょこっと解説します。
画像は9月上旬に入会された女性です。(上からの撮影角度になりますが)見てわかりますか?お尻を突き出しています。こちらに入会前は「お尻に効かせる」ということでお尻を引いた自重スクワットを継続。股関節を屈曲する癖がついてしまったのです。そのため、バックスクワットの際、バーの位置が重心よりも前に出てしまい、重量が骨格にのっていません。このまま続けると腰椎を中心にケガのリスクが出てきます。
そこで、修正しました。こちらでトレーニングを開始して2週間。最初は自重で取り組み、フォームを努力修正。そしてバックスクワットへ。まだ膝重心ですが、かなり変化が出てきました。彼女に何を伝えたかというと、関節の曲げ伸ばし(屈曲・伸展)のタイミングと、足裏での重量の感じ方です。
カラダの中で常に地面と接している足の裏。まずはスタートの体勢です。バーを担いだら、足の裏の中心で重量をとらえるようにします。それから和式便所にしゃがむように、股関節、膝関節、足関節を同時に曲げます。
太腿が床と平行になる(ハーフ)ポジションまでしゃがみ、足の裏で重量をとらえます。これをMidfoot(ミッドフット)と呼びます。3つの関節を伸ばしながらフィニッシュ(スタート)体勢へ。画像上・動画は私のフォームです。
ちろんクライアントのアライメントやポテンシャルによって、習得するまでに時間を要することにもなりますが、繰り返し取り組んでいきます。
バイオメカニズムを知り、それをトレーニングに活かす。
筋肉に 効かせる、というよりも、伝える ことを意識して取り組んでいます。